2017年度TLP夏季フランス研修(2017年9月)@アンジェ(2/3)

アンジェで行われたTLPフランス研修報告の第2回、6日目から9日目までの報告を公開します。第1回報告はこちらをご覧ください。

研修 6日目(2017/09/09)

9月9日は研修が始まって初の週末。この日は研修生は皆それぞれのホストファミリーと一緒に過ごしたり自分の行きたいところを散策できる唯一の日でした。

私はアンジェ Angers の街をもっと知るべく現地に留学している学生数名で街を散策することにしました。一週間の疲れを取り除くべく午前はホストファミリーの家でゆっくりした後、午後はアンジェの中心街に出向いて街を散策しました。

CIDEF で共にフランス語留学をしている日本人や韓国人の留学生と学校に集合して、そこから中心街にある Place du Ralliement という広場に行きました。

広場に到着すると、街はたくさんの人で溢れており、広場の名物である劇場 Le Grand Théâtre の前には既に人集りが出来ていました。実は今日はアンジェの一大イベント Les Accroche-cœurs の日だったのです。このイベントは Angers の街中をダンスや歌などの芸術で飾る、大きな文化的祭りです。私が広場に到着したときの人集りは有名なバンドの路上演奏を見に来た人々でした。愉快な音楽に身を包まれ集まった見物客たちは音楽に合わせて体を揺らし、広場は活気にあふれていました。

バンド演奏が終わると、今度は何やら別の集団のショーが始まったのですが、私たち一行はアンジェ城に向かいました。アンジェ城は13世紀に聖王ルイ9世により建立された軍事目的の城で世界遺産にも登録されている由緒ある城です。「お城」と聞いて私たちが想像するきらびやかな城とは違い、周囲に 17 個の円塔を備え、シストという土地特有の岩と石灰岩で作られた厳しい造りになっています。今回は中には入らなかったもの外からでも十分その重厚な雰囲気と歴史の重みを感じることができました。また、城につながる高台からメーヌ川を見下ろすこともでき、人々の憩いの場所となっているようです。今日はお祭りの日なので、ここでもショーが行われ城は人で賑わいを見せていました。

街中でのパフォーマンス

他にもアンジェにある大聖堂の中を覗いたり、中心街のカフェで chocolat chaud をの飲んだりとこの日はフランスの様々な文化を体験することができました。今日は、Angers が自然と文化と人が共存する住み良い街であるということを改めて実感できた実りある1日だったように思います!明日はCIDEFの遠足の日です!お楽しみに!

アンジェの大聖堂前にて

(四元秀斗)

研修 7日目(2017/09/10)

こんにちは。9/10のブログを担当します、文科一類2年の北本孟です。

今日は日曜日ということで授業はありませんでしたが、ロワール城へのエクスカージョンがありました。東大の学生は13人全員参加し、バスでの城巡りを楽しみました。

朝は7:30と早い集合だったので、僕はホストマザーに車で送ってもらいました。てっきり皆そうしてもらったのかと思えばそんなことはなく、寒い朝の中を自転車で来た猛者もいたのを知って、改めてホストマザーへの気遣いに感謝せざるをえませんでした。

アンジェはロワール川の支流であるメーヌ川に面しており、ロワール川自体からは少し離れたところに位置しています。そのため、ロワール川に沿って建てられた城の数々を見るためにはバスで数時間移動する必要がありました。

まず訪れたのは、「貴婦人の城」とも呼ばれるシュノンソー城。アンリ2世の妻として権力を振るったカトリーヌ・ド・メディシスが居城として用い、その後も貴族の女性が続けて城主となったという歴史を持っています。川を跨いで建っている点が特徴的で、正面からの姿と川から見た姿が全く異なる点が大変興味深く感じました。また、貴婦人達がそれぞれ命じて造らせた庭もそれぞれ美しく、フランスでヴェルサイユ宮殿の次に多くの観光客が訪れる城と聞いても頷ける、魅力的な城だと感じました。

昼はシュノンソー城の庭で各自用意してきた昼食を食べました。僕はホストマザーが張り切って作ってくれたサンドイッチをありがたく頂いたのですが、残念ながらそのやる気に僕の食欲がついていけませんでした。(ちゃんと残りはあとで食べました!)

次に訪れたのはレオナルド・ダ=ヴィンチが晩年を過ごしたとされるクロ・リュセ城。他の二つとは趣が若干異なり、城というよりも豪邸という印象を受けました。中はダ=ヴィンチの創作物の展示が行われており、ビデオなどでわかりやすく道具の使い方が解説されていました。外の庭には実物大の模型が置かれており、実際に中に入って体験できるようになっていました。

最後に向かったのはフランソワ1世が自らの居城として建築させたシャンボール城。この城は中央にある二重らせん階段で知られており、一方の階段を使っている際にもう片方の階段を使っている人に見られることなく階を移動できるとのことでした。とにかく規模が大きく、迫力もさることながら中も見るものが多く、個人的には今回見た城の中で最も楽しむことができたように思います。

そうこうしている内に日も暮れはじめ、バスで帰路につきました。学校で降ろしてもらうとホストマザーが迎えに来ていてくれ、家に帰って夕飯を二人で食べました。感謝が尽きません。

ちなみにホストマザーの子供達は既に巣立っており、この家にはホストマザーが一人で住んでいるのですが、猫を一匹飼っています。この猫が他で見た事もないほ人懐っこく、今もかまってほしそうにこっちを見ています。

明日は普通に授業があり、僕たちのクラスは自分にとって大切な人や物についてのプレゼンをしなければなりません。そんな一抹の不安を抱えながらでの終わり方ではありますが、大変充実した一日でした。読んでいただきありがとうございました。

(北本孟)

研修 8日目(2017/09/11)

理科二類2年の佐々木舞雪です。

難なくとはいきませんでしたが、1週間ちょっと経ってうまくやれていると思います。

私がホームステイさせていただいているところは5人家族で、お母さん、お父さん、今はパリで働いているお兄さん、14歳の娘さん、12歳の息子さんがいます。お父さんは橋の建設の関係の仕事をしていて、12歳の男の子はアイスホッケーをやっているようです。最近はアイスホッケーの練習後、遅い時間に彼がご飯を食べている時に彼と少しお話ができて楽しいです。

今日やったことはというと多分みなさんが前に書いているだろうこととあまり変わらず、朝に文法、スピーキング、フランス地理の授業を1時間ずつ受け、午後には文法の授業を2時間受けました。正直英語の文法も(小さい頃海外で学んだので)あまりわかっていない身としてはフランス語でフランス語の文法は難しいです…フランス地理は日本でやる世界地理とほぼ内容が被っているため、事前知識があるからかフランス語でもかなりわかるんだなということが印象的でした。

今日は授業が早く終わったので友達とギャラリー・ラファイエットという百貨店を見たり1人でお土産を買ったりしました。日本で1600円くらいするロキシタンのハンドクリームが1000円程度で買えるので、関税って高いなと実感します。

あとフランスは3回目なんですがやっぱり小銭がわかりにくいです!2とか20とか日本にない区切りの小銭があることと色やサイズと各小銭の価値がなかなか一致しないので、スーパーなど人が並ぶところで買い物をするのは少しドキドキします。

とまあ今日に関してはあまり人と変わらないことしか書けないので、このメンバーの中で1番私が利用していると思われる薬局について書きます。

もともとアトピー性皮膚炎があって、小さい頃もちょこちょこ湿疹が出たりはしていたのですが、今回フランスに来てすぐ原因不明の広範囲の湿疹が出てしまい、しかもいつも飲むアレルギー用の薬を忘れてくるという失態をおかしたので、割とすぐに薬局に行きました。フランスの薬局は日本みたいに食べ物とかは売っていなくて、薬はもちろん基礎化粧品や保湿クリーム、歯ブラシなどがあります。大きな違いは、ほとんどの薬はお客さんが勝手に取れるところになくて、店員さんがいるカウンターの後ろに並べてあることです。従って、薬を買う時は店員さんに病状を話し、お勧めされた薬を買う、という仕組みになります。まず関門はそこで、そもそも湿疹とかアトピーとかフランス語でなんていうのかわからないし、当たり前に日本の薬の名前のままでは売っていないので薬の成分が何かまではさすがにわからないということでした。とりあえず病状を説明する単語と、フランスでよく日本人が買う湿疹用の薬を軽く調べてから挑みに行きました。

店員さんに話しかけたまではよかったのですが、飲み薬を買う時に一言。「普段どういうのを使ってる?」(いや、記憶にないな…)と思いながら抗ヒスタミン薬ってなんていうんだっけ、て考え込んでいたら、海外時代に使っていた薬の名前を思い出しました。ダメ元でその薬の名前を伝えたら、なんと通じました!アメリカとフランスなら通じるのか、という驚き。その日は無事保湿クリームと抗ヒスタミン薬を買えました。

その後も何回か行っていますが、私が考え込んでいるといつも店員さんが話しかけてくれて、薬の箱の説明を読んでもわからない私に商品を勧めてくれるので、異国の地にいながらも生きやすいなとおもいます。日本の楽さも好きだけど、フランスのお店の人との近い距離感もなんかいいなぁとおもいました。

幸い湿疹はいくらか良くなってはいるので、このまま最後まで研修を楽しみたいとおもいます。

(佐々木舞雪)

研修 9日目(2017/09/12)

文科3類2年の齋藤真琳です。研修9日目、9月12日(火)のブログ執筆を担当させていただきます。

CIDEF(Centre international d’études françaises)での授業も5日目を迎え、同じクラスに所属する学生との交友関係も徐々に深まってきています。

1・2時間目はLangueの授業ですが、今回は冒頭にゲームをやりました。「衣服に関係する単語を1分以内に挙げられるだけ挙げなさい」という内容で、5つのチームに分かれて最も多くの単語を書き出したチームが優勝です。全部で3回行い、それぞれ「夏に着るもの」・「冬に着るもの」・「スポーツで着るもの」という条件が与えられました。une chemise や un pantalon などのごく基本的な単語はすぐに思いつきましたが、同じチームの人が私の知らない単語を次々と挙げたことに驚きました。CIDEF での授業が始まって間もなく感じたことでもありますが、今の自分には必要な語彙が十分に備わっていないことを痛感させられます。結果としては、その人の活躍もあって私たちのチームが優勝しました。下の写真にあるのは、私たちが単語を書き出したノートと、優勝を記念(?)して先生から頂いたボンボンです。

ゲームが終わったら教科書の内容へ。とある銀行会社のドレスコードに関する説明文を読んで問題に答えるというもので、それに関連するリスニング問題やディスカッションも行いました。リスニングは個人的に不得手な分野で、今回もあまり聞き取ることができなかったので、帰国してから語彙とともに聴解の能力も鍛える必要性を強く感じました。

3時間目は Expression orale の授業です。先生がいつも楽しいアクティビティを用意してくださるので、毎回ワイワイと盛り上がりながら授業が進みます(とは言っても、人前でフランス語を話すのは緊張しますが)。今回は、警察チームと容疑者チームに分かれて犯人捜しをするというゲームをやりました。

昼食を挟んで4・5時間目は再び Langue の授業。初めに予告されていたテストが行われ、「あなたのフランス語学習の経歴」というテーマで150語程度の作文が課されました。結果はまだ出ていませんが、どうだったのでしょうか……。続いて教科書の内容に移り、2・3時間目で扱ったドレスコードに関連する内容として、就職面接で着るべき服装に迷っているという日記に関する読解問題をやりました。文中には様々な関係代名詞が登場しており、読解問題とは別に関係代名詞の文法問題の演習も行いましたが、1年次で関係代名詞は既に学習済みのため、比較的容易に取り組むことができました。

最後の6時間目は再び Expression orale の授業。前半は「最初にフランス語を耳にしたときの思い出」というテーマで各自がモノローグに取り組み、後半はグループに分かれて「グループ全員に共通する過去の出来事を一つ(もちろん創作で)設定し、その出来事の詳細を議論しながら思い出す」というアクティビティを行いました。全体を通して「過去の時制(特に直説法の複合過去・半過去)を正しく使う」ということに焦点が当てられており、誤った表現は発表後に先生が正しい形に直してくださいました。

授業が終わった後は、同じクラスに所属する友人(TLP理系の佐々木さん・染谷くん・高橋くん)とアンジェの中心街を散策。初めに立ち寄ったチョコレートの専門店では、所属しているサークルの友人に向けたお土産を買いました。その後はフランスを代表するスーパーマーケット Monoprix へ赴き、ホームステイ先で食べるお菓子と飲み物を購入。下の写真でもお分かりいただけることと思いますが、食料品に留まらない多種多様な商品が豊富に揃えられています。

研修も折り返し地点を過ぎ、学校で授業を受けるのもあと3日だけとなりましたが、引き続きフランス語の学習に取り組むとともに、フランスの文化を十分に満喫したいと思います。

(齋藤真琳)

第3回の更新は10月13日を予定しています。どうぞお楽しみに!

【追記】 第3回はこちらをご覧下さい。

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