2018年度TLP春季フランス研修(2019年2月)@パリ-リヨン(3/3)
2018年度TLP春季フランス研修、8日目から最終日までの報告です。
研修 8日目(2019/02/11)
こんにちは。TLPフランス語1年、理科2類の飯野七香と申します。フランス研修8日目、2月11日を担当します。
朝の集合には荷物をすべて持って一週間お世話になったFIAPに別れを告げ、電車に乗ってリヨン駅 (Gare de Lyon)へ向かいました。リヨン駅では40分ほどの自由時間があり、各々が買い物やお茶などを楽しみました。再び集合した後はいよいよTGVに乗車。スーツケースなどの大きな荷物は車両ごとにまとめて置くスペースがあり、そこに荷物を収納した後は指定された座席へ向かいます。座席は4人でテーブルを挟んで向かい合うような形のものもあり、到着までの時間を楽しく過ごすことができました。私は進行方向に背を向ける形で座りましたが、揺れも少なく読書をしても乗り物酔いしてしまうようなことはありませんでした。
リヨン・ぺラーシュ駅 (Gare de Lyon-Perrache) で降車してからは、広い駅構内を通り抜け、ホテルへ向かいました。リヨンで滞在したホテルは駅に近く、荷物にもあまり苦労せずに到着しました。お昼の時間は少し過ぎていましたが、大きい荷物だけホテルに預けてそのまま昼食をとりにリヨンの街へ。荷物を預けるちょっとしたやり取りでもフランス語を使うことができ、簡単な会話とはいえパッとフランス語が出てくることに嬉しさを覚えつつ先生の案内に従ってお店へ向かいました。たどり着いたのは可愛らしい外観のカフェのようなお店で、皆ランチのセットメニューを頼みました。私は焼いた鴨が物珍しかったためこれを頼みましたが、鶏肉とはまた違った風味で美味しかったです。追加で頼んだデザートも含め、美食の町での最初の食事として充足感をたっぷりと味わいました。
遅めの昼食を済ませ、一息ついたところで再び出発し、街中を散策しながら丘の上に遠目に見える教会を目指しました。教会に向かう道の途中、地面にバラのモチーフが一定の間隔で埋め込まれており、先生のお話によると、これはle chemin du rosaire というもので巡礼者たちの道しるべとなるそうです。
丘の上ということで道中は階段と上り坂が多く、大変苦労しながらもようやく登りきった先にはリヨンを一望できる絶景が広がっていました。
景色を堪能した後はNotre dame de fourrière を見学しました。扉の装飾にはライオンのモチーフが使われており、リヨンの都市名とライオンという単語の語源が同じだという話を思い出しました。教会の内部はステンドグラスから差し込む光とシャンデリア、そして蝋燭のおぼろげな光で照らし出されており、薄暗い中でも特にステンドグラスが外からの光によって輝いているように見え、厳かで静謐な雰囲気に包まれていました。
教会を後にしてからは再び散策を続け、帰りの下り道はフニクラを使って一気におり、夕食をとるお店に向かいました。予約より少し早い時間で、昼食をとったのも遅い時間でしたが、散策と丘を登ったことですっかりお腹も空き、夕食も美味しくいただくことができました。メニューにはフォアグラや鹿肉のパテ、ホロホロ鳥など日本では日常的には見かけない食材が並び、優柔不断になりながらも注文を済ませ、再び美食の街の料理に舌鼓を打ちました。
パリの大学を訪問した際、交流した学生からフランス南部のアクセントについて話を聞いていたのでリヨンで話されているフランス語が聞き取れるか少し心配でしたが、それほどの苦労もなく2回の外食ともに注文や支払いのやり取りも無事にフランス語で済ませることができました。
リヨン1日目から充実した時間を過ごすことができました!
研修 9日目(2019/02/12)
Bonjour à tous! «Voilà»という言葉を使わずにはいられない病にかかってしまった理科Ⅱ類1年の小澤春佳です。帰国して数日が経ちますが(書き始めるのが遅くてごめんなさい)、まだ余韻に浸っております。改めて、本当に充実した楽しい11日間でした。この研修を可能にしてくださった方々に感謝してもしきれません。
さて、Lyon で迎えた最初の朝食。FIAP(パリの宿舎)とは違うメニューで心が弾みました。FIAP には FIAP の安定感といいますか安心感がありましたが、種類の豊富なパン、ハムやチーズは美味しかったです。
朝食を終えると、Musée des confluences に向かって歩き始めました。フランスに着いたばかりの頃は、「徒歩30分?!は??」と嘆いていた私たちも、「徒歩30分ね、おけ。」と言えるようになっていて、喋るなり歌うなりして眠いながらも歩いていました。美術館で Madame Patin と待ち合わせて、一緒に周辺をお散歩をしました。とてもいい天気でした。
そして、Université Lyon 3 の学生とご対面。七香と私は Cyrielle と Pawal という女子学生2人と意気投合して、展示を一緒に見て回りました。遅刻常習犯の Alexis が後から加わって5人になりました。3人とも日本に興味を持ってくれていてかなり盛り上がりましたが、聞かれても答えられないことが多く、むしろ教えてもらうことが多くて、自分が日本文化についていかに無知であるか痛感しました。勉強します。
ここで、私が驚いたことを1つシェアしておきたいと思います。
皆さんは«1,2,3, soleil!»という遊びを聞いたことがありますか?
これは日本でいう「だるまさんが転んだ!」だそうです。ルールもほとんど同じで、鬼が«1,2,3, soleil!»を言っている間に近づいて、振り向いたらピタッと止まらなければならない。
細かいルールは違えど、同じような遊びが遠く離れた地でも行われているのって面白いですよね!というか不思議……!
ランチには、日本人女性が営むレストランで煮込みトマトカレーを食べました。久しぶりの日本の味。少し日本が恋しくなりました。
午後には、Université Lyon 3 で先ほどの学生さんたちの前でプレゼンをしました。今回のプレゼンの担当は礼美と豊と私で、着物について話しました。質疑応答では面白い質問をたくさんいただきましたが、知識不足と仏語力不足でほとんど自分で答えることはできませんでした。勉強します。そして私たちの後には、アルベリックが«Catalogues d’exposition»についてプレゼンをしました。
<挙がった質問>
・Lyonも絹で有名だが、日本と貿易は行っているのか?
・着物の模様にはどのような意味があるのか?
・着物の色にはどのような意味があるのか?
プレゼンの後には、カフェテリアで生徒さんと交流をし、facebook を交換したりしました。それぞれの日常生活や語学学習あるある話をして盛り上がりました。私は Cyrielle に鹿(?)のキーホルダーをもらいました。わーーーい!!
生徒さんたちに別れを告げて、Bernachon へと向かいました。美味しそうなケーキやチョコ、マカロンなどのお菓子が並んでいて興奮しました。美味しいものは正義ですね!そして夕飯も本当に美味しくいただきました。Madame Patin にメニューの解読を手伝っていただいて、以下の料理を注文しました!
・Hareng en salade
・Quenelle de brochette sauce Nantua
・Fromage blanc
・Gâteau des poires
一日の締めは baby-foot。FIAP で毎晩のようにやっていた baby-foot。Lyon のホテルにもしっかり設置されていて、フランスでいかに人気のあるスポーツかがわかりました。
さて、ここからは余談なのでお時間のある方だけ読んでいただければと思います。
私がこの国際研修に参加したかった理由には、純粋にフランスに遊びに行きたいというのももちろんありましたが、現地に行ってみないとわからないことをたくさん学びたいというのがありました。具体的には、
・街を歩いて生活の雰囲気を体感したい
・現地で友達を作って同年代のフランス人が何を考えているか知りたい
・ジャポナイズされていない本場のフランス料理が食べたい
などと考えていました。すべて達成できたのではないかなと思います。フランス人がエレガントさを保ちつつも信じられないくらい俊敏であることや、フランス人学生がデモについてどう考えているかや、日本では聞いたこともないようなフランス料理を食べることは、フランスに行かなければ知ることはなかったと思います。そう思うと、«Voilà»が自然に出てくるようになってしまったのは本望と言ってもいいかもしれません(ん?違うだろって?)。皆さんもフランスで何日か過ごしたら«Voilà»を使わずにはいられなくなりますよ! N’est-ce pas?
研修 10日目(2019/02/13)
Bonjour! 2月13日分のブログを担当します、理科三類1年の太田礼美です。今日の午前中はリヨン第三大学でのミニプレゼンです。具体的には、リヨンの大学生2,3人のグループに私たちが一人か二人ずつ入り、そのグループでちょっとしたプレゼンをするというものです。リヨンの大学生は日本語で、私たちはフランス語でプレゼンします。グループ分けが昨日なされ、テーマについてあまりよく知らない状態で不安な中、昨日とは別のキャンパスへホテルから歩いて向かいました。
教室に着いてみると、教壇が裁判所をイメージさせるような立派な階段教室。不安が強まります。リヨンの大学生がある程度集まってきたところで東大生からお土産(東大のファイルとペン)を手渡し、グループごとに分かれました。私はお土産を渡した相手と話していると一緒のグループであることが判明し、残りの二人がアイルランド人と日本人の留学生であること、いつも遅れてくる子たちで今日も遅刻すると思われることなどを聞かされました。この時フランス語で会話が成立したことがとても嬉しかったです。残りの二人も加わったところでプレゼン作り開始。私たちのグループのテーマは菜食主義とヴィーガンについて。彼女たちは先週同じテーマでプレゼンをしたということだったので、それにアレンジを加えていく形です。私が日本の学食にベジタリアン向けのメニューがあるという話をしたら、私は日本とフランスの学食のベジタリアンに対する対応について話すことになりました。急いでフランス語の原稿を書き、彼女たちに添削してもらいました。準備の時間は瞬く間に過ぎ、発表の時間になりました。どのグループも1時間半で仕上げたとは思えないようなハイクオリティで興味深かったです。
プレゼンの後はリヨンの大学生の皆さんと一緒に大学のカフェテリアで昼食をとりました。この学食は一品ずつにポイントがあり6ポイントで3.25€。どのお皿も量が多いので日本の学食よりお得感があります。食事中はそれぞれの大学のことについて日本語とフランス語を交えてお話ししました。リヨンの皆さんは優しく、拙い私のフランス語をしっかり聞いて理解してくださったり、日本語で話してくださったり、とても嬉しかったです。
午後は Maison des canuts の訪問です。一体なんの施設だろうと疑問に思いながら向かいます。約束の時間までまだ余裕があるとのことで、一度スーパーに寄ってお土産購入タイム。その後目的の場所へ行くと、絹織物についての博物館でした。リヨンは絹織物で有名な街です。昨日のプレゼンで日本の絹織物について話した私は興味をそそられました。案内してくださった職員の方の話はなかなか聞き取れず、ドリブル先生の解説を聞いて理解するという形になり、自分のリスニング力の無さを痛感しました。しかし、機織りの実演を見たり、様々な種類の絹を触らせてもらったり、とても楽しかったです。
夕方は二度目のお土産購入タイム。私はあらかたのお土産を購入済みだったので、リヨンの街を一人でぶらぶら散歩しました。夕食に向かうため集合すると赤いバラを持っている人が。明日はバレンタインということでバラを配っていたそうです。他の人たちもバラが欲しい、ということで配っている場所に行きバラをもらいました。その後夕食を予約したという店に行くと予約が入ってない!どうしようと思っていると、先生の勘違いで予約したのは歩いて10分ほどの所にある別の店でした。気を取り直してそちらの店に行くと、ちゃんと予約が入っていて一安心でした。どの食事も美味しそうで、前菜にエスカルゴを選べるコースにするか、主菜にカエルの脚を選べるコースにするか迷いましたが、結局カエルの脚を選びました。初めて食べるカエルの脚はアヒージョのような感じで調理してありとても美味しかったです。デザートに選んだクレームブリュレはオレンジの風味がしてこれまた絶品。とても満足でした。
ホテルの部屋に戻りバラを生けて、とても楽しい研修だったなと改めて思います。それではおやすみなさい。Bonne nuit!
研修 11日目(2019/02/14)
理科三類の三好真衣佳です。フランス研修もいよいよ最終日! 現地での訪問はすべて終わり、本日はもう帰るだけのご報告です。
まずはフランス最後の朝ごはん。私はこつを掴めずとろとろだったリヨン初日のリベンジを果たし、ついにほどよい茹で具合の卵にありつくことができました。食べ終えたら、いよいよリヨンからパリ、パリから東京へと飛行機を乗り継いで帰国……する前に!
一部の履修生を毎晩のように楽しませていたbaby footに別れを告げます。みんなかなり上達していますが、習得したい技がまだまだある様子。日本で遊べる場所を検索していました。
さて、名残惜しいですが空港へ向かいます。利用するのはかわいい路面電車tramwayです。
空港はこちら。そしてなんとここにもbaby footがありました。飛行機の時間があるので遊びませんでしたが、ここで学生の一人がスマホを置き忘れるトラブル発生。なんと、本人が気づくより早く、通りすがりの男の子が走って届けにきてくれました。Merci beaucoup!
パリまではうとうとしているうちに着いてしまいました。シャルル・ド・ゴール空港では、最後のお土産タイムです。
人気だったのはLaduréeのマカロン。みんな日持ちを気にしてぎりぎりまで我慢していたんですね。集合場所には先だってBERNACHONで買った自分用のマカロンを平らげる人もいました(笑)
そして遂に東京行きの飛行機です。行きよりも新しいスクリーンに感動しつつ、映画を観たりゲームをしたり。機内はフランス語を話す最後の機会なので、英語で話しかけてくださるCAさんにフランス語を返す学生も。美味しい機内食もいただきました。
気流の乱れがちなフライトでしたが、無事に羽田空港に到着し、研修は終了! 東京は雪が降っていました。フランスよりずっと寒いですね。
今回の研修旅行はあっという間でしたが、現地の方々や文化、美味しい食事に触れて、今後もフランス語を頑張ろう、という気持ちが高まりました。素晴らしい機会をありがとうございました!
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以上、2018年度TLP春季フランス研修の参加学生による報告でした。外国での貴重な経験を積み重ねてきていることが伺えますね。この経験をぜひ新学期からのフランス語の学習に役立てていただければと思います。また4月から新たにフランス語を履修される皆さん、教室でお会いできるのを楽しみにしています!