2023年度TLPフランス語夏季研修(2)(9/9-9/17)
研修9日目(9/9)
みなさんこんにちは。本日のブログを担当します、文科三類2年の坂下羽琉です。参加者の中で唯一進学先が未定なので、ちらつく留年の二文字に怯えながらフランスでの滞在を楽しんでおります(追記:後日、無事内定をいただきました)。
さて、濃密でハイレベルな語学の授業からはいったん離れ、今日は遠足の日です。朝7時前(!)に集合し、3時間ほどバスに揺られてはるか北方ブルターニュ地方へ。
最初の目的地は言わずと知れたフランスを代表する観光地、モン・サン・ミシェルです。研修先のLangueの授業で、事前にモン・サン・ミシェルの概要や成り立ちを学んでいたのでより一層楽しむことができました。
カトリックの修道院として名高いモン・サン・ミシェルですが、現在では住み込みの聖職者はおらず、隣町から3人の司祭が通って教会の維持にあたっているそうです。
礼拝堂の中に設けられていた修道院の歴史に関する展示には、「モン・サン・ミシェルはかつて一度も敵に攻め落とされたことがない」とありました。むべなるかな、干潟と大平原に囲まれ、高い城壁と入り組んだ路地に守られたこの要塞は相当の火力をもってでも攻め落とすのは難しいでしょう。入り口付近には百年戦争当時にイングランド軍(ブルターニュ公国はイングランド側でした)が残していったと言われる大砲があり、その防御の堅固さを垣間見ることができました。
駐車場の近くの芝生の上で皆で昼食を取った後は近くにある港町サン・マロへ。城壁と石造りの建物、そして海が見事に調和した、活気あふれる街でした。
中心街ではサンマロの名物であるキャラメルを練り込んだクレープを食べました。フランスにいたら太りますね……
もう9月だというのに、ビーチでは多くの人が海水浴や日光浴を楽しんでいました。ここに暮らす人が羨ましい限りです。水着こそ持ち合わせておりませんでしたが、筆者も少しだけ海に入りました。記念すべき初の大西洋への入水です。ひんやりと冷たくて心地よかったです。
さすがに疲れも溜まっていたようで、アンジェに戻るバスでは近くの同級生たちはみんな寝ていました。中には口をあんぐり開けて気持ちよさそうに眠る学生も!かくいう筆者も、バスの中ではイヤホンで音楽を聴きながらずっと寝ておりました。
帰宅する頃には周囲が暗くなりかけていましたが、もう20時!フランスでは時間感覚が狂わされるばかりです。ホストマザーの晩ごはんをいただいて少々猫と戯れた後、今日は早めに眠りにつきました。
それではまた明日!À demain!
研修10日目(9/10)
夏研修最初のフル休日も引き続き文科三類の坂下がお送りします。
さて、ゆったりとした時間が流れる平和な地方都市アンジェですが、実は軍事にかんする遺産も数多く現存しています。そこで最初に向かったのは「工兵博物館」( musée du génie )です。
そもそも工兵とはなんぞや?となる方もいらっしゃるかと思いますので、少々解説をさせていただきたく存じます。
工兵とは、すなわち軍隊の中の土木担当です。基本的には、基地や要塞といった軍事施設を建設し軍事インフラを整備することが役目です。他には、地雷の敷設や爆破工作や逆に敵地雷の除去、さらには新兵器の実証実験なども重要な任務とされています。歩兵や戦車部隊のように、最前線に出て戦いこそしませんが、軍隊が円滑に活動をする中で不可欠な存在で、我が国の陸上自衛隊にも「施設科」という工兵に相当する部隊が設けられています。
アンジェはそんな工兵にゆかりがある街で、フランス唯一の工兵士官学校が置かれています。博物館は士官学校のすぐ隣にあって、入館料はなんと完全無料!入り口では戦車に工兵向けドーザーを取り付けた「M4シャーマン戦闘工兵車」が出迎えてくれます。
館内の展示は大きく2つのパートに分かれています。まず最初にフランス工兵部隊の歴史を辿り、続いて工兵部隊の役割ごとの展示がなされています。博物館にはたっぷり2時間半ほど滞在していましたが、全部を掲載することは時間と紙面の制約上難しいので特に興味深かったものをご紹介します。
こちらのキャタピラを履いた車両は少しかわいくも感じられますが、第二次世界大戦でドイツ軍工兵部隊が使用した爆薬運搬車両「ゴリアテ」です。爆薬を積んだ有線ラジコンで、数百メートル離れた敵陣地を爆破するという目的のもと開発されました。
フランスの工兵部隊は太陽王ルイ14世の治世でヴォーバン元帥の強力な指導のもと編成され、国境地帯や海岸線には数多くの城郭や要塞が築かれたとのことです。フランスの歴史や軍事に興味がある方にとって、フランスの要塞と聞いて真っ先に思い浮かぶのは、ドイツの侵略を食い止めるべく国境地帯に構築された「マジノ線」でしょう。工兵の博物館なだけあって、マジノ線に関する展示もありました。いつかフランスにまた来ることができれば、是非ともマジノ線の遺構も見学しにいきたいものです。
展示の最後には、フランス工兵部隊のモットーが縫い込まれた旗が飾られていました。
Souvent construire, parfois détruire, toujours servir.
「大いに建設し、時に破壊し、常に奉仕せん」という意味ですが、工兵の多種多様な任務をよく表していると思います。ちなみに、アメリカ軍の工兵部隊のモットーもフランス語で、 “ Essayons! (やってみよう) ” です。アメリカ独立戦争で、フランスの工兵がアメリカ軍を支援したことに由来するそうです。意外なところで繋がりがあるのですね。
ちょうどアンジェでは Les Accroche-cœurs という大規模なフェスティバルが行われていたので、夕方に少し見てくることにしました。イベントの全容は結局よく分からずじまいでしたが、参加者には学生や若者が多く、街の活気を実感することができました。
余談ですが、フランスの地方都市で日曜日に外出する際はよく気をつけることをお勧めします。レストラン以外の店はほぼ全てが閉まっている上、バスなどの公共交通機関もストップしているか、大幅に減便されています。何を隠そう、筆者もフランスの日曜を舐めてかかっておりました。ろくに時刻表の確認もせずにバスに乗ろうとしたら1時間に1本しか走っておらず、友人たちとの待ち合わせに遅れてしまいました(ごめんなさい)。何もできないように思える日曜日ですが、多くの人は家で家族で過ごしており、街中は人気が少ないので散歩をするには絶好の日だと思います。
気づけば研修の折り返し地点をゆうに超えていました。あっという間に毎日が過ぎていきますが、残り1週間も一日一日を大切に過ごし、学び多き研修にしたいと思います。ここまで読んでくださりありがとうございました!
研修11日目(9/11)
Bonjour!
文科三類2年の秋場千慧です。9月11日(月)の研修ブログをお届けします。アンジェでの生活が始まってからちょうど一週間経ちました。この日の時間割は、午前にLANGUE(教科書を用いた授業)→Compréhesion orale (リスニングの授業) →LANGUE、午後にCivilisation(フランスの地理や政治の概観についての授業)→Expression orale(プレゼンとディスカッションの授業)と、盛りだくさんなスケジュールでした。
ところで、私は週末から体調を崩し、寝込んでしまいました…。9月のアンジェは一日の中での気温差が大きく、朝晩は窓が結露するほど寒い一方で日中は日差しが強く汗ばむほどです。また、大学や家庭にクーラーがないなど生活面で慣れない点が多く、疲れがたまったようでした。週末の間は食事がほとんど喉を通らず、ベッドの中で泣きながら家族にラインを送りました。この経験でわかったことは、海外で体調を崩すことは日本で体調を崩すことに比べ何倍も怖くて心細いということです。ホストマザーには色々と対応していただきましたが、すっかり気弱になってしまいました。この窮地から救ってくれたのはなんと日本食でした!
普段のお昼休みはみんなで大学のcantine(学食)で食事をしていましたが、この日は同じホストファミリーの家で暮らしている友人がSUSHIレストランに連れていってくれました。「Tokyo Foch」という名前のこのレストランは、アンジェのメインストリート、マレシャル・フォッシュ通りに面する人気店で、マグロやサーモンのお寿司をメインに提供しています。そこで私が注文したのはriz naturel(普通のお米)とsix pièces de Gyoza(餃子6個)です(笑)。バターやクリームベースのフランス料理が喉を通らなくなっていた当時、炊いたお米は何よりもおいしく感じました。思いもよらないところで自分が日本人だと実感させられるものです。
この日は帰りにスーパーマーケットMonoprixに立ち寄り、豆腐を購入しました。Monoprixにはちょっとしたアジア食品のコーナーがあり、日本や中国、東南アジアなどの食品を見つけることができました。その一角に並べられていた豆腐はジュースのパックのような紙パックで販売されていました。
購入した豆腐はその夜、湯豆腐にして友人から借りた醤油をかけて食べました。ホストマザーが用意してくれたガレットと合わせるとかなり奇抜な画になってしましましたが…。
研修ブログに記すにはあまり華のない内容になってしまいましたが、自分にとって学びの多い経験でした。体調を崩した折にはホストファミリーや先生方に大変心配をかけてしまいましたが、留学先で様々に対応してくださり、とても感謝しています。海外での生活は思いがけないトラブルが起こりうること、健康あっての留学であること、心配して助けてくれる人がいるのはとてもありがたいということ…。このブログを読んでいる方の参考に少しでもなればと思います。
追記:その後体調はみるみる回復し、元気に帰国することができました。また、ホストファミリーや一緒に生活した学生たちには温かく受け入れてもらい、一緒に食事を用意したりカードゲームをしたり、ドライブをしたりと、楽しい思い出でいっぱいです!
最後まで読んでいただきありがとうございました!
研修12日目(9/12) 土屋瑞希
私のホストファミリーには母、中学生の子どもと犬が1匹います。
今日の朝ごはんはカヌレとブリオッシュでした。
授業の前に気になっていた大学の隣の教会に寄ってみました。ステンドグラスがとても素敵だったのですが、薄暗く人もいなかったので5分くらいで出てしまいました。アンジェに来てからこの様にほとんど毎日寄り道をしています。
今日はcompréhension oraleという会話の授業が1コマ、Langueという教科書を中心に四技能の演習を行う授業が2コマ、昼休憩を挟んでLangueがまた2コマとがっつり授業がありました。
私のクラスには生徒が8人おり、日本人は私1人だけで、他の生徒はアメリカと中国から来ています。既に退職したおじさんやフランス人の夫とフランスで暮らしている中国人の女性もおり、多種多様です。今教科書で取り扱っているテーマが旅行で、今日の授業では各自の国、町、地域のおすすめな場所を紹介したのですが、いろいろな出身地を持つ生徒が集まっていたので、興味深かったです。
お昼ご飯はカフェテリアで他のクラスの人、フランス語を教えてくれる現地の学生も一緒に食べます。今日は初めてお米が出たのですが、マッシュポテトみたいな舌触りでした..。
授業後は夜ご飯に日本食を作りホストファミリーに日本食を紹介する予定だったので、食材をmonoprixというフランスによくあるスーパーに買いに行きました。海外でスーパーに入ると日本にない食品がたくさん見られとても楽しいので、私は海外でスーパーに入るのが好きです。セルフレジで手間取ってしまったのですが、親切な店員さんや後ろに並んでいたおじさんが助けてくれました。三食丼と具沢山のお味噌汁を作り、喜んでもらえました。
研修13日目(9/13)
Bonjour ! 文科一類の峯岸です。9/13のブログを担当させていただきます。アンジェで過ごすのも10日目ですが、行きたい場所、見たいものが多すぎて大変です!今日は午前中にCIDEFで授業を受け、午後は友人と美術館などを訪れました。
私のクラスは毎日1限があり、開始時間は東大と同じく8時半だったので、毎朝早起きをしていました…ホストファミリー宅のバルコニーでコーヒーとバゲットの朝食をいただき学校に向かいます。私がお世話になっていたお宅はアンジェの隣町にあり、自然の豊かな地域だったので、庭やベランダで食事をとる人が多かったです。フランスは日本と比べ朝晩の寒暖差が大きく、私はその日も長袖2枚で出掛けたのですが、バス停で待っていた人たちは皆半袖や短パンを着ていて、温度感覚の違いに驚きました。
CIDEFでは一コマ55分の授業を4コマ受けました。この日は3/4がテストというハードな一日でした…読解・作文・聴解の試験を受けましたが、普段の授業と比べかなり難しかったので解きながら復習していたのに…と少し悲しくなりました。が、全力は尽くせたと思います!(授業内で理由の表現を多く習ったのですが、それを直接問う問題はなかったので、作文の中に無理やり入れました。他の生徒たちも同様だったらしく、返却時に先生が喜んでいました。)
昼食は毎日大学でいただいていました。昼食時、友人にアンジェに来ていくつの美術館に行った?と聞かれ、なんとアンジェで一つも美術館に行っていないことに気がついてしまいました…!午後はCIDEFの人たちがカラオケなどをして交流するイベントを企画してくださっていたのですが、美術館に行っていないことに焦った私は申し訳ないですがスキップし、友人たちとMusée des beaux-arts を訪れました。地下では作品を五感で感じるというテーマの企画展が行われており、絵を触ったり、匂いを嗅いだり、上に寝そべったりすることができて面白かったです。常設展もかなり作品量が多く、その中でも特に現代アートのセクションが面白かったです。作者の伝えたいことはよく分からないけれどなんとなくいいな、という作品が多く、こういう芸術の楽しみ方もありなのかなと感じました。
美術館を閉館前に出たあと、少し時間があったのでフランスの若者食、クレープを食べに行きました。バターと砂糖がガツンとくる味で、あっという間に食べ終わってしまいました。私はアンジェ滞在中アイスをよく食べに行っていたのですが、ほとんどのお店が前払い式であったため、クレープ屋さんで誰も気づかないまま払わずに帰ろうとしてしまいました…ギリギリで払っていないことに気が付き、お店の方に謝罪をしてことなきを得ましたが、危うく食い逃げをしてしまうところでヒヤッとしました。
きちんとお金を払ったあと、中心街から歩いて30分ほどの場所にあるCimetière de l’Ouestに行きました。ヨーロッパのお墓らしく、世界大戦の戦没者の慰霊碑がありました。また、日本のお墓と比べて横長で高さがないように感じました。お墓ですので写真は撮りませんでしたが、十字架とフランス国旗が共存している厳かな空間でした。
その後は帰宅し、ホストファミリー達と夕食をいただきました。翌日も試験があったのですが、聴解試験なので特に今更できることはないかなと思いあまり勉強はせず、疲労回復のために早く寝ました。
気付けばアンジェでの生活もあと4日ほどになってしまいました…残りの日程も有意義なものになることを祈りつつ、次の担当者にバトンタッチしようと思います!
研修14日目(9/14)
Bonjour à tous !
9月14日(木)と9月15日(金)のブログを担当させていただきます、文科三類2年の杉浦麻緒です。
私たちのアンジェでの生活も残すところ4日となりました。本当にあっという間です…。
今日は8:30からCIDEF(留学先の語学学校)で授業を受けます。私のホームステイ先の家からはバスに10分程乗っていれば着くので、とても通いやすいです。
ホストファミリーはご両親と11歳の男の子と8歳の女の子の4人家族です。朝食は各自自分の出発する時間に合わせて食べるスタイルでした。今朝はシリアルとブリオッシュをいただきます。8:30から授業があるのは久しぶりで、起きるのがバスの時間ギリギリになってしまったので、ホストファミリーの皆さんが心配してくださりました(汗)。(子供達も何分のバスに乗るの?と聞いてくれました。)
こちらは毎日お世話になったバスの写真です。(普段使っていた家の近くのバス停ではなく、街中のバス停。)2台のバスがつながったような形状をしています。真ん中のつなぎ目のところに立つことになると、バランスを取るのが大変でした。
アンジェに到着した日に、ホストマザーの方が一緒にバスに乗って使い方を説明してくださりました。料金はバスに乗っていた時間の長さに関わらず一律で、1回券、10回券、1ヶ月乗り放題券などがありました。私は1ヶ月券を購入し、顔写真付きの交通IC カードのようなものを使っていました。降りる際に停車ボタンを押し忘れて一つ先のバス停から歩くことになったり、乗る際にバスに停まってくださいと合図するのを忘れて、バスが目の前を通り過ぎてしまいそうになったりと色々ありましたが、観光客ではなく、この町に住んで大学に通っている学生なのだという気分になれて少し嬉しかったです。
さて、本日の日記に戻ります。
今日の授業は午前中だけです。日本の高校のように1時間1コマなのですが、3・4コマ目はLangue(東大で受けていたTLPの授業と似ていて、教科書を使って読解・聴解やディスカッション、作文を満遍なく練習する授業)のテストでした。Compréhention écrite (読解)
が難しかったのですが、Compréhension orale (聞き取り)では2週間のフランス語漬けの日々の成果が見られたように感じました。
昼食は普段のように大学のcantine(食堂)でいただきます。ラタトューユが美味しかったです。夏のフランスではたくさんの新鮮な旬の野菜を食べることができました。日本より味付けが薄味で、野菜そのものの美味しさを楽しむことができたのも良かったです。
今日は私たちのクラスでは午後の授業がなかったので、アンジェの街を散策しました。まずは、大学からメーヌ川のほうまで歩いて、Office de Tourismeに行きました。アンジェ市の中心部はだいぶ見慣れてきたので、地図アプリに頼らずに歩けるようになってきました。Office de Tourisme は観光案内所のようなもので、アンジェの特産品やアンジェにまつわる本が集まっていました。私はここで、Quernon d’Ardoise という青いチョコレートと、アンジェにまつわるものがデザインされたポストカードを買いました。
Quernon d’Ardoiseは、アンジェ特産で屋根などに使われるardoiseという岩(日本語では粘板岩、 スレートなど)の色や質感をチョコレートで表現したものだそうです。街を見渡すと、さまざまな建物の屋根にardoiseが用いられていることが分かります。下の写真はアンジェ城の壁の上から見たアンジェの街並みです。
買い物の後は、Jardin des Plantesに向かいました。
植物の他、池があったりウサギと鶏がいたりと落ち着いた雰囲気の場所で、一万歩以上歩いて少し疲れた体を休ませられました。
こちらは本日の夕食です。ホストファザーの方が「ガレットはBretagneの食べ物だけどねー」と言いながら自家製ガレットを作ってくださりました。
研修15日目(9/15)
午前中は、CIDEFで最後の授業を受けました。Civilisationという授業で、フランスの政府や教育機関における宗教に対する考え方について学べたのが興味深かったです。続きが聞きたかったのですが、来週以降は日本に帰っていて授業には参加できないのが少し残念でした。
午後は、大学のActivitéでTerra Botanica に向かいました。
生物多様性をテーマにした施設で、落ち着いた雰囲気の庭園や池がある一方で、子供向けのアトラクションやアスレチックもあり、幅広い世代が楽しめそうなテーマパークでした。当日の朝はホストファミリーの女の子が「私も一緒に行きたい!!」と言っていました。ご家族で年に数回訪れるお気に入りの場所だそうです。
平日の昼間で空いていたこともあり、様々なアトラクションを楽しめました。下の写真はボートに乗ってパーク内を周遊するというアトラクションです。植物に囲まれ、魚が時々出没する穏やかなコースで、心地よく一周しました。
夜はホストファミリーの皆さんと一緒にテレビを見ました。ラグビーのワールドカップの試合を見たい男の子と、好きな歌手のコンサートのライブが見たいお母さんとの間で決着がつかず、15分ごとにチャンネルが変わりましたが、私としては二つのフランスの番組を同時に見られたようで楽しかったです。テレビで流れるフランス語は早口で、まだまだ聞き取れないことが多いので、更なる訓練が必要なようです…。
明日はアンジェで最後の週末です。ホストファミリーの皆さんと一緒に過ごせる時間を大切にしたいです。
Bonne journée !
研修16日目(9/16)
【はじめに】
Bonjour !
文科一類2年の鈴木馨子です。研修最後のブログを担当します。
9月16日・17日は美術館・博物館などの施設の入館料が無料となる “journée du patrimoine”の日でした。様々な場所に広告が貼られ、中心街は賑やかでした。
私もホストファミリーの姉妹(19歳と11歳)と一緒に中心街へ行きました!まず訪れたのは公的機関(préfecture)の屋上です。普段は一般公開していないのですが、この二日間だけは一般公開していました。ずっとアンジェに住んでいるホストファミリーもこの屋上に行くのは初めてで、職員さんに建物の歴史などを解説していただきながら一緒にアンジェの街を眺めました。
建物の向こうにカテドラルが見えますね。滞在中はホストファミリーと一緒に街へ出かけることもたくさんあったので、一緒に訪れた場所を屋上から眺めながらこの2週間を振り返っていました。
教会はとても古く長い歴史を感じさせる建物なのですが、内部では現代アートがダイナミックに展示されており古いものと新しいものの美しい融合を楽しむことができました。
ホストファミリーとの最後の夕飯は、この湖畔で食べました。この写真を撮ったのは午後8時過ぎですが、写真からもわかるようにまだ明るいです。フランスは日が沈むのが遅いため夜にピクニックをすることができ、滞在中何度かピクニックを楽しみました。
ホストファミリーはお米も頻繁に食べており、ピクニックではいつもこのお米のサラダを食べました。お米はタイ米でパラパラです。美しい湖を見ながらの夜ごはん、心に残る思い出ができました。
研修17日目(9/17)
17日は14:00にTGVの駅に集合でした。それまでの時間、私はホストファミリーと一緒に家で過ごしました。
今までフランスのことについてたくさん教えてもらったお礼に、日本の文化を少し紹介しました。まずやったのは折り紙です。
つるはホストファミリーの姉妹の作品、右の方にあるくす玉は私が作って手土産として持って行ったものです。パリのホテル滞在中に作ったので、その際に余った折り紙を使ってつるの作り方を教えました。この日の折り紙に限らず、滞在中はフランスのことを教えてもらう代わりに日本のことを教える毎日で、日本について知っておくことはとても大事だなと感じました。
折り紙のあとは「書道が見たい!」と言われ黒い絵の具と筆で書道らしきことをしました。久しぶりに書いたのでクオリティは…でしたが、ホストファミリーは喜んでくれました。日本の表札文化を教えたところ「ドアの前に貼る!」と言ってくれました。
単語カードも作りました。フランスと日本では動物の鳴き声の表現が違うようで、紹介のたびに家族は大爆笑でした!
そして14:00に駅に集合し、ホストファミリーの皆さんとみんなでお別れをして、TGVでパリへ。パリへは2時間半弱で到着しました。ホテルのレストランでみんなで夕食をとった後、夜はラグビーワールドカップ(フランスで開催されていました!)のイングランド対日本の試合をみんなで観戦。私は2年生の春にTLPに編入してきたのでTLPの仲間たちと一緒に過ごせたのは半年でしたが、研修を経てさらに仲良くなれてよかったです。
2週間を共に過ごしたホストファミリーや大学の先生方・仲間たちと別れ最後の思い出を作った二日間。最初は「きちんと最後まで楽しめるだろうか」と不安を感じていましたが、研修は非常に楽しく刺激的で本当に一瞬で終わってしまいました…!!TLPに編入して本当に良かったです。
【総括と謝辞】
研修の準備を進めてくださった寺田先生、研修の付き添いをしてくださったJulien先生をはじめ、研修に関わる様々な支援をしてくださった先生方、本当にありがとうございました。
また、多様なホストファミリーの方々やCIDEFの優しい先生方、楽しい仲間たちと共に過ごしながら、私たちは起きているすべての時間に周りの何か・誰かから常に新しいことを学び刺激を受けました。そしてフランス語はもちろん、フランスの人や文化や街に親しみ理解を深めることができました。
今まで生まれ育ってきた環境を離れて様々な「違い」に直面する環境に囲まれることは、自分の価値観を見つめ直すことにも繋がり、外の世界の理解を深めると同時に自分の内側の世界についてもぐんぐん知ることができた20日間だったと思います。
2Aセメスター以降は私たちは皆各々の進学先に別れます。本研修を最後にフランス語TLPは終了してしまいますが、今後もTLPでの経験や得た仲間と共に一人ひとりが次の目標に向かって頑張っていきたいと思います!
Merci beaucoup pour tout!