ジャン・ボベロ氏講演会「今日のフランスにおけるライシテ」(10/24)(改)
ジャン・ボベロ(Jean BAUBÉROT)氏による下記の講演会が開催されます。
使用言語はフランス語ですが、講演原稿の日本語訳が配布されるほか、質疑には通訳がつきます。本講演会主催者の増田一夫先生からは次のようなメッセージをいただきました。
フランスは徹底した政教分離の国です。大統領就任式において、アメリカのように聖書に手をかざして宣誓を行うこともなければ、大統領が「神よ、フランスを祝福したまえ!」などと述べることもありません。政教分離は1905年に法制化されました。
政治主導で、主にカトリック教会の勢力を制限する姿勢はライシテ(脱宗教性・政教分離)と呼ばれ、当初は多宗教の共存と多様な人々の共生をめざすものでした。しかし今日、ライシテの原理が排外主義的な仕方でムスリムたちに向けられているのが見られます。
宗教社会学者のジャン・ボベロ氏は、そのような状況を問題視しています。彼は、ライシテに当初の志向を回復させ、排外主義的な扇動の道具から共生の原理へと戻そうとしています。そして、ポピュリズムを鎮静化させ、フランス社会に平静を取り戻そうと、積極的な発言と活動を繰り返しています。
現代フランスにおけるイスラームやライシテ(脱宗教性・政教分離)の問題に興味を持つ皆さん、どうぞふるってご参加下さい。
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今日のフランスにおけるライシテ:イスラームと〈宗教的なもの〉のグローバル化に直面して
La laïcité actuelle en France:face à l’islam et à la globalisation du religieux
講師:ジャン・ボベロ Jean BAUBÉROT (パリ高等研究院名誉教授、社会・宗教・ライシテ研究グループ)
日時:2016年10月24日(月) 18時~19時30分
場所:東京大学駒場キャンパス 18号館4階 コラボレーションルーム1
入場無料・予約不要
詳細はこちらのポスターをご覧下さい。